先生

私が初めて先生にお会いした時、先生は福々しいお顔でお元気そうでしたが、お若いころ肺を患って、大変やせていらしたそうです。その後、肺の写真をとると真っ黒で、ご主人がびっくりされたそうです。

三十数年前、先生のお宅で書類整理のお手伝いをしていた時、その当時読んでいた本のことを先生にお話ししました。アメリカの医者が患者の臨死体験に共通点があることに気が付き、収録したものでした。近年、日本でも取り上げられましたが、それよりも30年以上も前に、最初に本になったものです。

宗教や文化背景にかかわらず、気が付いたら自分の体が眼下にあり、皆があたふたしているのを上から眺め、細いトンネル状のものをくぐると、お花畑があって、水の広がりがあって、向こう岸に誰かがいる。それが亡くなった親族だったり、お釈迦様だったり、人によって違いますが、そこで問答があって、向こう岸の人に「まだこっちに来てはいけない。」と言われて生還する、というものです。

これを先生にお話したら、先生は「変だと思われるから誰にも話したことないけど、自分にもある」と言われたのです。
肺の病気で、やはり瀕死の状態になって、上記の水辺に行かれ、向こう側にいたのは、着物を着て薙刀をもった人たちだったというのです。

それから数十年たって、福島の猪苗代湖に初めて行かれたとき、同行の人たちに「私、ここに来たことがある!」と思わず叫ばれたそうです。あの水辺でした。薙刀をもって鶴ヶ城を死守しようとした人たちではなかったのでしょうか。

「誰にもいっちゃいけないよ」と言われましたが、もう時効だと思い、公開します。

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